(殺された妃の末路は悲惨だ。死した後、劉辱されることもあるし、柔らかい肌は、人肉として食されたりもすると歴史書で読んだことがある)
若い命を理不尽に絶たれ、死んでもなお辱めを受ける……。
恐怖の顔を浮かべながら血を流す彼女たちを見ながら、僕は歩み続ける。
(せめて、名誉ある死を……)
僕は宿舎に火を放っていった。片っ端から火をつけて、後宮内を火の海にしていく。
後宮内に火を放ったのは、彼女たちの死後、辱めを受けないためだけではない。
一番大きな理由は、死体が誰かをわからなくするためだ。
華蓮の死体がなければ、盾公が怪しむだろう。どんな手を使っても探し出すに違いない。あの男には、そういう執念深いところがある。
後宮内を焼き尽くした僕は、以前見つけた宮城の見取り図に書かれてあった秘密通路に入った。
外廷も静かだった。つまりはもう、戦は終わったのだ。みんな殺された。
若い命を理不尽に絶たれ、死んでもなお辱めを受ける……。
恐怖の顔を浮かべながら血を流す彼女たちを見ながら、僕は歩み続ける。
(せめて、名誉ある死を……)
僕は宿舎に火を放っていった。片っ端から火をつけて、後宮内を火の海にしていく。
後宮内に火を放ったのは、彼女たちの死後、辱めを受けないためだけではない。
一番大きな理由は、死体が誰かをわからなくするためだ。
華蓮の死体がなければ、盾公が怪しむだろう。どんな手を使っても探し出すに違いない。あの男には、そういう執念深いところがある。
後宮内を焼き尽くした僕は、以前見つけた宮城の見取り図に書かれてあった秘密通路に入った。
外廷も静かだった。つまりはもう、戦は終わったのだ。みんな殺された。



