天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~

「それって、つまり……」

「私たちは今、殺される運命にあるということです」

 怖ろしさに震えた。ほんの数刻前までは、春節のお祝いに包まれ、平和で幸せだったのに。軒轅鏡が落下した瞬間から世界が変わってしまった。

「お父様が……お父様が私たちを逆賊呼ばわりした者たちを倒してくれるわ!」

「そうですね、それを、祈るしか……」

 亘々と話していると、殿舎に向かって走ってくる足音が聞こえた。亘々が顔色を変え、懐から短剣を出す。

「華蓮っ! 華蓮はいるか!」

 息を荒げながら殿舎に入ってきたのは雲朔だった。

「雲朔っ!」

 私は雲朔に抱きついた。

「良かった、無事だったんだね」

 亘々は短剣を懐に仕舞い、「雲朔様こそ、ご無事でなによりです」と言って目と目を交わしあった。