天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~



「はっはー! お前ら俺様に勝とうなんざ百億年早いぞ!」

 武官たちとの手合わせで、数人が束になってかかってきたが、一太刀で倒した俺は、練兵場の真ん中でふんぞり返って高笑いをした。

 俺は雄珀。

元は山賊の長という身分ながら、禁軍の右龍武軍(うりゅうぶぐん)で将軍に登り詰めた男だ。

そして数年後は大将軍になっているだろう。

目標や夢などではない、確実に来る未来だ。

なぜなら俺がそう決めたからだ。異論は許さない。


 母は遊郭の中でも有名な美しい妓女だった。

身請けされ、俺が産まれた。

しかし、身請けした父親がクズだった。

代々続く商人の一人息子だった俺の父は、酒、女、賭博、暴力、なんでもありの最低野郎だ。

自分が惚れて身請けしたくせに、元妓女という肩書きを罵り、酔って帰ってきては暴力を振るうというありさまだった。