「よし、後宮を散策するわよ!」
そうして、私と亘々は、まずは後宮内を歩いて見てみることにした。二人だけでは心もとないので、後宮を統べる宦官の長である局丞(きょくじょう)の郭解(かくかい)に案内役を頼んだ。
「後宮をなくす? こんなに広い土地を与えられたのに自ら放棄しようなんて、面白い考えをするのですね、亘々様は」
郭解は五十か六十代くらいの背の低い宦官だった。髭のない女性のようなつるりとした肌に、顎肉が落ち、皺の寄った外見をしている。去勢した者は早く老け込むことが多いので、その影響だろう。
郭解は、元々は外廷の有能な官吏だったそうだが、簒奪帝に無理やり宦官にさせられた。雲朔と簒奪帝の戦いで、簒奪帝に道連れにされ殺されるところを雲朔に助けられた経緯があり、今では雲朔を支える忠実な臣下だ。
「妃を迎える予定がないのに、後宮があっても仕方ないと思ったのです……」
そうして、私と亘々は、まずは後宮内を歩いて見てみることにした。二人だけでは心もとないので、後宮を統べる宦官の長である局丞(きょくじょう)の郭解(かくかい)に案内役を頼んだ。
「後宮をなくす? こんなに広い土地を与えられたのに自ら放棄しようなんて、面白い考えをするのですね、亘々様は」
郭解は五十か六十代くらいの背の低い宦官だった。髭のない女性のようなつるりとした肌に、顎肉が落ち、皺の寄った外見をしている。去勢した者は早く老け込むことが多いので、その影響だろう。
郭解は、元々は外廷の有能な官吏だったそうだが、簒奪帝に無理やり宦官にさせられた。雲朔と簒奪帝の戦いで、簒奪帝に道連れにされ殺されるところを雲朔に助けられた経緯があり、今では雲朔を支える忠実な臣下だ。
「妃を迎える予定がないのに、後宮があっても仕方ないと思ったのです……」



