家族に虐げられた令嬢は王子様に見初められる

あの青年についてはなにもわからないままだけれど、きっと相手だって気まぐれでソフフィアに話しかけてきただけだろう。

そう考えると少しだけ寂しさも感じたけれど、ソフィアは目を閉じてそれを振り払った。
目を閉じると青年が目の前に立っていて、そして音楽がすぐ近くで聞こえてくる。

ソフィアは音楽を小さく口ずさみながら、1人小部屋で踊り始めたのだった。