65リットルよりも、笑って。





質問にサラッと応えて、すぐに質問返しをする。

じゃないとうまくすり抜けられそうにないから。


それから連続してではないが、日をまたいで会いに来るようになった櫂くん。


来られたなら断るわけにはいかないし。

たぶんそんなやり方だから軽いってイメージがついたんだろーね、私。



「なゆ、いま彼氏とかいる?」


「……うん」


「え、まじ?」


「…うん」



ゲーム内にね、とは秘密だ。

どんな意味があって櫂くんが私にそんなことを聞いてきたか探るより前に「どんなやつ?」と、すぐ質問される。



「…クールで、なに考えてるか分かんなくて、超ウブでびっくりするけど……優しすぎる不器用な意気地なし?」


「……なんだそれ。ぜったい俺のほうがなゆのこと、大切にできるよ」



私の病室に入ることを許してしまったのが間違いだったのかもしれない。

場所なんか食堂でもよかった。


ふたりきり、なんて作らないほうが良かったんだ。