65リットルよりも、笑って。





「まだ進路が明確に決まってない山川と柳生、それから……佐野。おまえらは休み時間職員室」



そんなこと言われても、逆に明確に決めることなんかできないんですよ私の場合は。

私に聞くより親戚たちに聞いてほしい。


ちなみにですが実の子でもない奴を進学させるお金と余裕と優しさはありますか?


って。

ねえ先生、そこまで言うなら生徒の盾になってあなたが聞いてよ。



「ねえ聞いた?佐野さんってエンコーしてるらしいよ」


「そんなの中学のときから言われてるよ。何股もかけては人の男も簡単に取るんだって」


「うわ、サイテー。クソビッチじゃん。いるよね、人の物を奪うことに快感を覚える匂わせタイプ」



気を抜けば今日もまた、こんな身も蓋もないウワサが行き交っている。

もちろん標的は私で、ギロッと睨めばクラスメイトたちは卑しい目を向けながらも逃げていく。