65リットルよりも、笑って。





こんなに生意気で元気なふりしてるけど、まだ夜はお母さんに抱っこと言って甘える子供なの。


できることなら私の寿命を譲ってあげたいけど、ごめん蓮夜。

私も君に譲ってあげられるほどの時間は残ってないんだ。



「これ、タイトじゃん!!」



と、画面に映った私の推しを指さす、赤ニット帽が目印の少年。



「……はあ?どこが!ぜんっぜん違うし!」


「似てるし!まったく笑わないとことかっ、髪も!顔も似てる!!」


「似てない似てない!そもそも次元ちがうからっ!医者じゃなくてアイドルだしっ」


「似てるもん!なゆの分からず屋!!」



髪が抜け落ちてしまってから、私は蓮夜にそのままの自分を何回か見せた。

一緒だよ~?なんておどけて笑った私に、7歳の小さなヒーローは嬉しそうにしていた。


そこからだっけ。

“なゆ”って呼んでくれるようになったの。