「ねえお母さーん!あたしのブラウスどこー?」
「ブラウスー?クリーニング出してたでしょー?和室に置いてないー?」
小学生のとき。
片親で育っていた私が、なぜか親戚の家に預けられて。
数日で迎えに来てくれると思っていたものだったが、いつまで待っても母は2度と私の前に現れることはなかった。
そのまま18歳、高校3年生になった。
「あっ、そうそうなゆ。シャンプーなかったから帰り買ってきて!あたしが気に入ってるいつものノンシリコンタイプよ、わかった?」
「うん、わかった。春海(はるみ)お姉ちゃんは大学───」
「あーやばい!時間ないっ」
親戚家の一人娘である春海(はるみ)お姉ちゃんは、私より2つ年上の大学生。
のんびり会話を楽しんでいる暇もないようで、今日もドタバタと慌ただしくリビングを出ていった。



