65リットルよりも、笑って。





「おまえのよくないところは、ひとの話を聞こうとしないところだ」


「おまえ!?患者に対して“おまえ”!?相手が年下の高校生だからって一丁前に説教面?間宮さんっ、クビだクビ!こんなやつクビ!!」



それに敬語はどうした…!!

だれも取っていいなんて言ってないんだけど…!



「…斑鳩くん、大切な患者さんよ。すこし言い方ってものがあるんじゃないかなあ…?」


「……以後、気をつけます」



間宮さんですら強く言えないみたい。

見るかぎりイカルガセンセーのほうが後輩に見えるのに、奴は周りに物を言わせないタイプなんだ。


先輩にさえ気をつかわせる面倒な人間だなんて最悪だよ。



「……なゆちゃん…」



そして諦めて診察室に戻れば、憔悴しきったおばさんが椅子に身体を預けるみたく座っていた。


後々わかる話なのだけど、おばさんが憔悴していた理由は私のことに関してじゃなく。

今後の心配事や不安事、もちろんお金面だったりがほとんどだったこと。