「おまえのよくないところは、ひとの話を聞こうとしないところだ」
「おまえ!?患者に対して“おまえ”!?相手が年下の高校生だからって一丁前に説教面?間宮さんっ、クビだクビ!こんなやつクビ!!」
それに敬語はどうした…!!
だれも取っていいなんて言ってないんだけど…!
「…斑鳩くん、大切な患者さんよ。すこし言い方ってものがあるんじゃないかなあ…?」
「……以後、気をつけます」
間宮さんですら強く言えないみたい。
見るかぎりイカルガセンセーのほうが後輩に見えるのに、奴は周りに物を言わせないタイプなんだ。
先輩にさえ気をつかわせる面倒な人間だなんて最悪だよ。
「……なゆちゃん…」
そして諦めて診察室に戻れば、憔悴しきったおばさんが椅子に身体を預けるみたく座っていた。
後々わかる話なのだけど、おばさんが憔悴していた理由は私のことに関してじゃなく。
今後の心配事や不安事、もちろんお金面だったりがほとんどだったこと。



