《先生っ、これちゃんと撮れてるー?ええっと…こちら今日の天気はちょっと曇ってる!そちらはどうですか?今日はもうご飯食べた?私はねー、んーっと…》
《先生は今、何歳になってる?30歳?それとも45歳とか!あははっ、結婚してるのかなー?あっ、子供とかっ!…もし50歳近くて独身だった場合は、どうにか婚活してまでも相手を見つけるんだよ?》
彼女のスマートフォンに幾つか動画があることを見つけたのは、亡くなったあと。
《……………》
“───なゆちゃん、話していいんだよ?”
“───斑鳩くんが見てくれてるよ、なゆちゃん”
《………、たいと…くん、……しあ…わせ、よ》
それはすべて未来の俺に向けられたビデオメッセージで。
そこにも彼女がしっかり生きたひとつひとつが刻み込まれていた。



