「点滅の……青信号」
私はいつも、背中から急げ急げって常に押されている。
はやく渡ってしまわないと赤信号に変わるよって、さっさと追いつかないと轢かれちゃうんだよって。
ゆっくり落ち着いて渡れもしない横断歩道。
迫りくる死からは、いつだって逃げられない。
だから追いつくのに必死なんだよ。
「たいとくん……、長すぎる、」
初めてだった。
男の子と一緒にお祭りに来たのなんか。
そんなこともしない付き合いしかできてなかったからさ、私。
名前を呼んだだけで顔を赤くされるとか、私のために服を買ってくれたとか、そんなの嬉しいじゃん。
それがね、もう最後なんだって、あれもこれも全部、最後なんだって思うと……。
「この時間っ、長すぎるって…っ」
いつ消えるか分からない点滅の青信号が、余命というあやふやな時間を続かせる。
いつまで一緒にいられるだろう。
いつまで笑っていられるんだろう。
常に、毎日、こんなことを考える。
明日かもしれない、来週かもしれない、そんなふうに急かされて生きる毎日が。
だったら今日でいい、なんて思ってしまうときがある。



