(耳まで真っ赤だし…。こっちが調子狂うっつーの)
たかが名前を呼んだだけでそんなに…?とか思っている私も、なんだか心なしか熱くなってきた。
「ねえ、そっちのほう花火見えそうじゃない?けっこう食べ物も買ったし、向こうに座って花火見よーよ」
「だな。俺も言おうと思ってた」
「…そー?」
珍しーね。
私たちの意見が一致だなんて。
たぶんだけど、会ったばかりの頃の印象はお互い最悪のはずだから。
毎日、だもんね。
毎日顔を合わせて、毎日声を聞いている。
「せんせ…、泰斗くんって、普段いつもそーいう服着てるの?」
落ち着いた場所に移動するなか、ずっと手は繋いだまま。
はぐれないようにとか、万が一なにかあったときのためにとか、理由はたぶんそれ。
「……変、か」
「いや?似合うなって思ったよ?」
「今日のために…買った」
「…………」



