そう言った私に、眉を下げて微笑んだ佐藤先生。
ほんのちょっとだけ、コツンと肩をぶつけてきた。
「…してないよ。わざわざ強く取り繕う必要なんかない。僕たちの前でくらい弱くたっていいじゃないか」
「……うん。でもやっぱ堂々とは言えないよ。…恥ずかしいよ、こんなの」
「…僕もそれは配慮が足りたかった。なゆちゃんは女の子だからね」
「……さっきは頭がぼんやりしてる?とか言ってきたくせに」
「だってあの場ではそう言わないと、周りに変な誤解が生まれると思ったから」
ぜんぶ見透かされてる感じがした。
ある意味、私がいちばん苦手としている部類かもしれない。
そしてまたまた言葉に詰まった私にかけられる、意味不明な追い討ち。
「それでももし、本当になゆちゃんの意思で僕に頼んできたときは───…僕も男として、そのときは応えたいと思う」
…………はい?
いや、今の今めちゃくちゃ怒ってたよね?
ふざけるな、あんなこと言うなって、怒ってきたよね?
「えっ、いやいや!いーよいーよ!うわ…!それすっごいやだ!!」
「……やだって、どうして」
「やりづらい!!明日からリハビリできなくなるっ!とりあえず明日休んでいい!?」
「だめ」
「っ…」



