「付き合った人数5人、経験人数2人」
「へっ?」
「たしかに普通にしては多いかもだけど、こっちは真剣だとしても向こうはテキトーで1日で別れた記録だってある。あ、よく分かんない罰ゲームの末ってのもね。の、5人」
「ちょ、佐野ちゃん?」
「ぜんぶイエスマンに応えてただけで本気で好きになったことないし、もうそーいうのするつもりない。消えろ去れ迷惑だ以上!」
バンッと机を叩くように立ち上がる。
パチパチとまばたきをする男に、私はどうしてやろうかと狂った笑顔をとりあえず見せた。
「じゃ、そーいうことだから。受験がんばってね~」
全体的に狂ってるんだろう、私は。
こんなときも笑顔だけは絶やさないようにするがモットー。
笑顔は無理やりにも自分の気持ちを底上げする魔法を持っている。
………と、思っている。
そうやって、そうやって8歳の頃から生きてきた私は無敵だ。



