本当、どうして私か幼なじみなのかわからないよ。


「結永、帰ろっか」

「あ、うん!」


手を差し伸ばされて、重ねる。


そっと握られて、そのまま歩き教室を出た。


「待って結永」


手を握っていない方の腕を掴まれて、振り返る。


「今日高級プリンが届くんだ。よければ一緒に——」

「ごめんね、私今日はデートだから……」


嘘ついてしまったけれど、仕方がないよね、これ以上理人くんといたら、好きが溢れてしまいそうだから……。


「結永、行こう」

「うん、」