「ねぇ結永」

「ん?」

「今度はアイス食べる?」

「あはは、さすがに太っちゃうから遠慮します」

「ふふっ、そっか」



太った結永も絶対可愛いのになぁ。


とくに変哲もない会話を繰り返すけれど……厄介なことになってしまった。

今は“メンバー”が外で対処をしてくれているからいいものの、また面倒ごとが増えそうだと大きなため息をこぼす。


結永はそんなことなんて気がつきもしないまま、これから僕と幸せな時間を過ごすだけ。






夕食の時間は我が家のシェフが腕によりをかけて振る舞う。


ただ……結永は好き嫌いが多いので、食べれるものと食べれないものがあって少しかわいそうだった。


ので、いつも通り僕がオムライスを振る舞ってあげる。


使うものは結永に相応しい最高級のもの。

味はそこそこと言うところだろうか。


だけど、そんなものを彼女はとても美味しそうに食べてくれる。


作り甲斐をいつも感じられて、こっちまで幸せな気分になってしまうほどだ。