「っ……!う、うん……」

「ふー……よかった、ありがとう結永」


ぎゅっと理人くんに腕を引かれて抱きしめられる。


私の大好きな石鹸の匂いがする理人くんがいつもより愛おしく感じられて、幸せに包まれていた。


そう……この時は忘れていた。


彼の家の不思議な言い伝え、生涯1人の女性しか愛せないこと、溺愛がすぎること———