彗くんの中にもう1人、彗くんじゃない人格の人がいるー…



そんな話信じられないけど実際にそんなことがあるらしい。




「紫衣ちゃん、体育祭実行委員会行こ!」

「彗くん!」

柏木彗くん、付き合って1ヶ月が過ぎた私の大好きな彼氏♡

きゅるんとして瞳で私の顔を見て、にこっと微笑んだ。

「あ、紫衣ちゃん髪にゴミついてるよ」

「え…」

すっと伸びて来た彗くんの手が私の頬に触れるか触れないかのところで髪の毛に付いた埃をとらえた。

それだけでドキドキしちゃって、頬がふわっと熱くなって彗くんの方を見ればにひっと笑った。


…可愛い、何その笑顔可愛い!


たまんなく可愛い!!


「ありがとう、取ってくれて」

「ん-ん、どーいたしましてっ」

今話してるのは正真正銘の彗くん。
こんなに可愛く笑うの彗くんしかいないからね。

「じゃ、行こっか!」

「うん!」

ホームルームが終わって今から体育祭実行委員の会議がある、もうすぐ体育祭だから。

そんでもってうちのクラスの体育祭実行委員の私と彗くん。

「ねぇ紫衣ちゃん、これ終わったらどっか寄って帰らない?遊んで帰ろうよ!」

「遊ぶ!遊びたい!」

廊下を歩きながらさらっとされた誘いに喜んじゃって両手上げてバンザイするみたいになっちゃった。

でもそれを見て彗くんが笑ってくれたから、私の心は万々歳♡


…なんてね。