パブリックダーリン~私と彼と彼氏~

少し離れたところで待つことにした。

柵からグラウンドの方を見る後ろ姿を見ながら…
後ろ姿だけじゃ何してるのか全然わからないけど。


大丈夫かなぁ、記憶を返すってどんな感じなんだろう?

今ケイは彗くんと話してるのかなぁ?

初めましてって自己紹介からかな、だって彗くん知らないよねケイのこと。

彗くん誰とでも仲良くできちゃうからそこはあんまり心配なさそうだけど、ちゃんと話出来てるかな心配だなぁ…


“今コイツと忙しーんだよ、邪魔すんじゃねぇーよ!”

最初はほんと最悪だった。
なんでこんなやつが彗くんの中にいるの!?って、信じられなかった。めちゃくちゃむかつくし嫌なやつだなって、思ってた。


“ハチマキ、絶対落として来るなよ”

“彗の気持ち入ってんだろ”

だけど彗くんと同じくらい一生懸命私を応援してくれて勇気づけてくれて背中を押してくれる、案外いいところもあるんだなぁって思っちゃったよね。


“だから…守りたいと思っている。守りたいんだ、紫衣のこと”

たくさん助けてもらった。
ケイがいなかったら、1人だったら耐えられなかったよ。


“俺は元々そうゆう存在だ、そこに意味があるんだから”

だから、大丈夫。

彗くんもわかってくれるよ。


彗くんもケイのことー…