・・・。


うわぁぁっ 

な、なんでっ 

どーしてそんなこと言うかなぁ!?

しかもそんな真正面から… 


私の方が恥ずかしくなっちゃうじゃん。


「………。」

投げ捨てた自転車が壊れてないかケイが見てる。

もう私のことなんかこれっぽちも見てないし。

びっくりするんだけど、それ…


なんでそんなこと言うの?

あたりまえみたいに言うのやめてくれないかな。


そんな言い方…っ

どうして…


どうしてケイがそんなこと言うの?


私は彗くんの彼女であって、ケイの彼女じゃないんだよ?


なんでそんなことが言えるのかわかんないんだけど。

「じゃ、帰る」

「えっ!?」

本当にいつだって自分ペースで自転車が無事だったことを確認し終えるとあの取り乱した様子は気配もなく消えて自転車にまたがっていた。

「…なんだよ」

「え…あ……」

まぁでもそれもそうなんだけど、さっき自分でも思ってたじゃん。

私はケイの彼女じゃないって。

だからこのあとわざわざ一緒にいる予定なんかないの。

でも…

「せっかくだから遊びに行かない!?」

誘っちゃったの。