「あ、あの、若…だれかをあの事件のスケープゴートにするつもりで?」 「…タネを明かしたら、おまえ、逃げるだろ。安心しろよ、ムショの居心地はそんなにわるくねぇぜ」 「!」 さぁっと青ざめた若衆を見て、「はははっ」と大笑いした。 からかいがいがあるやつだな。 手のうちなんざ明かさねぇさ。 すべてを知ってるのは、俺だけでいい。 俺はポテトを口に入れて、バーガーにかぶりついた。