――3日後。


 監獄学園次席の私が…。

 刑務官の私が、受刑者に恋をしてしまった…!


 流れで財前(ざいぜん)先輩のプロポーズを断ることにも同意しちゃったけど、どうやって断れと…?

 っていうか、なんで雷牙(らいが)がそのことを知ってるの…!

 たしか、うわさを聞いたって言ってたっけ…って、あのこと、うわさになってるの!?




「わけわかんない…っ!」




 あー、もう、と頭を抱える今日は火曜日。

 当然のことながら、Verbrechen(フェアブレッヒェン)の看守業務にあたる日で。




景依(けい)ちゃん…」


「あっ、ごめんね、兎杏(とあ)、起こしちゃった…!?」




 まだ寝てるはずのルームメイトの声が聞こえて、あわててあやまる。

 兎杏は二段ベッドのなかで首をよこにふって、口をぱく、と開閉した。




「あの…えっと、今日、気をつけて」