【短】きみがいないと、糖分不足。

 ゆらいだ心を見抜いたのか、環先輩は笑って「じゃあ1人で保健室登校する?」とゆるい声で言う。




「か、考えておきます…」


「ん。勉強は俺が教えてあげる」




 ぽんぽんと、寝そべったまま片手で頭をなでられて、じゅわりと頬が熱くなった。

 これって彼女あつかい…なんだよね。




「かわいいね。希色はすぐ赤くなる」


「た、環先輩っ…!」




 頭に乗っかった手が頬に移動して、目を細めながら見つめられる。




「ねぇ、写真撮り直していい?」


「えっ…?な、なんの、ですか…?」


「希色の」


「えっ」




 私の写真…!?

 …でも、撮り直すって、私、環先輩に写真撮られたことないはずだけどなぁ…。