「わたしの恋敵、続けるんだ。意外かも」


「っ…」




 かぁっと、赤面してうつむく。

 “ふさわしくない”って、言われた気分。

 そうだよね、クラスでいちばんかわいい前澤さんの恋敵なんて…私なんかには…。


 がんばろうなんて、はずかしい。

 私はぎゅっと両手を握って、目をつむった。




「希色。おはよ。…1人で学校来れたんだ。えらいね」


「…環、先輩…?」