「立栞……。あのさ実際のところ、黒涼高校はどうなの?やっぱり噂通りの所……?」
おそるおそる、そう聞いてきたのは有紗だ。
やっぱり、黒涼高校に通う生徒たちのことが気になるみたい。
「そうだね……。確かに男子ばっかりで騒がしい感じはあるけど、通っている生徒の皆は優しくて気遣いできる人が多いよ。普通科の子も、廊下ですれ違ったら気さくに声かけてくれるし……!」
「そっか……。それ聞いて少し安心したよ。黒涼高校は、かなり荒れてるって噂だったから」
私の返答にホッとした様子の有紗と美心は若干表情が柔らいだように見えた。
「やっぱり噂ってひとり歩きするのかもね。私達が聞いてた無法地帯のイメージとはちょっと違ったもの」
そう思ったのは本当だ。
生徒会のメンバーも、普通科の生徒も大多数は良い人たちで。
"黒涼高校の生徒"と一括りにするのはよくないと思う。
でも……。
「生徒会が中心になって、統制はとれている感じがしたわ。ただ、一部の生徒は好き放題してるみたいで……。きっと、私達が聞いた噂の出どころはそこみたいね」
体育科の生徒のことを考えると、気が重くなる。



