伊緒くんは、とにかく紳士的で親切だし。
史緒くんは、色々毒舌だけどなんだかんだ話しやすい。
琥太郎くんは、私にも懐いてくれて、可愛いし。
千歳は…うーん、1番謎が多いけど、私のことを気にかけてくれて優しい。それに何より黒涼高校生徒会のメンバーは、生徒たちからすごく人望があついんだよなぁ。

そこは、私も彼らを見習いたい部分だと常々感じていた。

それにしてもここ最近、学校でこんな穏やかに過ごせる時間がなかったから、なんだか新鮮でついゆっくりしてしまう。

ちなみに千歳達は、用事があるからと先に生徒会室に行ってしまったため現在、私は特進科の教室に1人だった。

黒涼高校の生徒も良い人多いし、この分なら一度有紗や美心も視察も踏まえて黒涼高校に呼んでみるのもいいかもしれないな。

統合に関して、私の意見を言えばやっぱりまだ反対の気持ちが強いのは事実。

でも、私の意見だけじゃなくて、白浪女学院の皆の気持ちを確認しないといけないと思うから…。

私は今回、公平な立場でトレード留学期間を過ごそうと改めて心に決める。

さ、そろそろ私も生徒会室に行こうかな。

そう思い、鞄を持って自分の席から立ち上がろうとした時だった。

ガラッ。

突然、開いた教室の扉に私は視線を向ける。