体育科の生徒と鉢合わせしないよう細心の注意をはらいながら、私は校舎の中を歩く。
本校舎とは違い、少しさびれた旧校舎の壁には所々スプレーで落書きがされていた。
こっちの校舎行ったことないから全然道がわからないけど、とりあえず外に出ればどこかに本校舎につながってるはずだよね?
そんなことを考えながら、私は外に出るために一人廊下を進んでいく。
旧校舎の窓から見える本校舎の方角を頼りにひたすら歩いていたその時、
あ!あれって、もしかして正面玄関?
よかった〜。これでここから出られる!
ようやく見つけた出口に私はホッと胸をなで下ろした。
見た感じは誰もいないし、今のうちに早く出ないと。
意を決してバッと玄関に向かって走り出した私は、そのまま扉をくぐり、真っすぐ目の前に広がる中庭を突っ切った。
しかし、その数分後。
「……っ、ハァ。嘘でしょ?もしかしてこれ登るの?」
私は思わず小言を漏らしていた。
旧校舎を脱出できた喜びもつかの間、まるで私をあざ笑うかのように見えてきたのは旧校舎と本校舎を隔てる大きなフェンスだった。
ゆうに3メートルくらいはある大きなフェンスに私は愕然とする。



