その生徒会、取扱注意につき!


「……気づかってくれてありがたいけど、もうすぐ史緒くんと伊緒くんが迎えに来るの。私達も回る予定をくんでるから」

なるべく焦っていることを悟られないよう柔らかな表情を浮かべ、生徒会メンバーの名前をだしてみる。

これで今日は引いてくれないかと淡い期待を込めて。

けど。

「へぇ?史緒達が?じゃあ、急がないと」

それは逆効果だったようだ。

一瞬、スッと目を細めた南翔くんは後ろに控えていた体育科の生徒に合図を出す。

すると、ゾロゾロと後ろから出てきたのはガタイのいい数名の男子生徒。

体育科というだけあって、何かスポーツをしているのか、それなりに鍛えていることが伺えた。

「え……?な、なに?」

「あの人達、ちょっと怖いんだけど……」

急に出てきた体格の良い男子生徒の存在で、異変に気づいたのか、白浪女学院の生徒達は不安げに身を寄せ合っている。

私はそんな彼女達を守るように一歩前に立ちはだかった。

「南翔くん、どういうつもり?」

「どういうって、だから、おもてなしだよ。せっかくだし、体育科の校舎に招待しよっかなぁ〜って」

体育科の校舎に……?

以前、史緒くんに近づくなと言われてから、私ですら足を踏み入れていない場所に皆を連れて行くなんて絶対にダメ。

たらりと冷や汗が頬をつたった。

「……有紗、美心。私の合図で皆を連れて教室を出て。そっちの奥の部屋が隣の教室とつながってるの」

「でも、立栞は……!?」

「私なら大丈夫。それなりに護身術も使えるし。だけど、皆のことを守りきれるほど腕が立つわけじゃないの。だから、お願い。たぶん、史緒くん達ももうすぐくるはずだから」