涙目の彼が可哀想になり、私がそんなフォローに回ると。
「立栞先輩だけっすよ、そんなこと言ってくれるの!俺、先輩に一生ついていきますっ!」
感極まったのか、そう言ってギュッと私の手を握る琥太郎くんに思わず身体が硬直してしまった。
女子校育ちの私はそもそも、男子とのスキンシップに慣れていない。
思わずぽっと頬が赤く染まる私。
しかし、次の瞬間。
――バシッ、ドカッ、ゲシッ。
3方向から示し合わせたようなタイミングで、千歳と伊緒くんの拳が琥太郎くんに襲いかかる。
史緒くんに至っては足蹴りだし……。
「い、ってぇ!?ひどいっすよ。なにも3人同時に叩かなくても」
「琥太郎……。ちょっと近いんじゃない?」
「っ。す、すみません!以後気をつけますっ!」
メイド姿の千歳に凄まれ、本気で涙目になっている琥太郎くんが不憫になってきた私は。
「と、とりあえず今日は皆で頑張らないといけないんだからさ。序盤から仲間割れしてる場合じゃないよ、ね?」
と、彼の肩を持った。



