恋と、涙と、先輩と

わたしの中で、羽賀先輩がそばにいてくれることが当たり前になっていた。


今さら、またただの先輩後輩関係に戻るなんて…いやだよ。


「羽賀先輩に名前を呼ばれたら、すぐに反応しちゃいます。会えなかったら寂しいです。会えたときにはうれしくて、隣にいるだけでドキドキします…」


今だって、ものすごくドキドキしている。


「だから、わたしの好きな人はあっくんじゃない。わたしの本当に好きな人は…、羽賀先輩なんです」


やっと言えた、わたしの気持ち。

わたしの中に眠っていた本当の気持ちを。


「…なんだよ、それ。うれしすぎるだろ」


羽賀先輩は手で顔を覆い、恥ずかしそうにはにかむ。


「じゃあ、藍原。俺がお前を幸せにしてもいい?」


先輩のやさしいまなざしがわたしを包み込む。

そして、その問いにわたしは満面の笑みで答えた。