恋と、涙と、先輩と

「…敦とはどうなった?」

「あっくんは謝ってくれました。それに、これまでわたしにしてきたことも反省しているみたいです」

「そうなんだ…。じゃあ、もとの幼なじみに戻れたんだ」


そう言う羽賀先輩の表情は、どこか寂しそう。


…先輩。

どうしてそんな顔するんですか…?


「羽賀先輩。べつにあっくんとは幼なじみには戻っていません。これから、ただの友達として接するつもりです」

「え?」

「それに、もう“好きな人”でもありません。羽賀先輩にはたくさん相談に乗ってもらったのに、…すみません」


わたしはその場で立ち止まって、羽賀先輩に頭を下げる。


「でも、朝の羽賀先輩の言葉にはびっくりしました」

「俺…、なんか言ったかな?」

「はい。あっくんに向かって、『仲いい幼なじみって聞いてたから、お前なら藍原を任せられると思ってたのに』って」