恋と、涙と、先輩と

「みくりちゃん聞いたよ〜」


わたしを呼び止めるように、後ろから同じクラスの女の子たちが駆け寄ってくる。

この前、あっくんがわたしのことを好きと聞いたと言ってきた女の子たちだ。


「みくりちゃん昨日、敦くんに告白したんだってね」

「……えっ!?…ど…どうして、それを…」

「男子が敦くんに確かめてる声が聞こえちゃって」


どうやら、昨日のあの告白現場をたまたま同じクラスの男の子に聞かれてしまっていたようだ。

それでその男の子が、お昼休みにあっくんに聞いていたらしい。


そして、あっくんもわたしに告白されたことを素直に認めたようで、男の子たちの中ではちょっとした話題になっていたよう。


わたしがお昼休みに感じたあの男の子たちの視線は…それだったんだ。


「なんか…ごめんね。みくりちゃんが告白したのって、前にあたしたちがああ言ったからだよね…？」