そんな、私の義兄(あに)のような存在の彼の名は、渡海(とかい)(はるか)

かつて、私が最も嫌い、そしてその後、最も信用した人。
もしかしたら私達は、互いの恋人や友人とは違う“何か”で結ばれていたのかもしれない。


…まぁ、それは別の話だ。
この話は、この後たった一週間の、知られざる戦いの話なのだ。