「…ごめんなさい」
私はキュッと、彼のシャツのすそを握った。

「…いや、責めているわけではない。ま、頑張ろうぜ」
そう安心させるように言う彼を見て、また罪悪感がこみあげてくる。

「…ごめんなさい…」

元はと言えば、私が後先(あとさき)考えて行動すればよかったんだし。
彼を悲しませてしまったなぁ…

自分に呆れて、はあっとため息をついたとき。