ーーーキキッ、カシャン

自転車の音がした。
思わず窓から外を見る。

「…!」

途端(とたん)、2℃ほど上がる私の体温。
心臓がトクン、トクンと早く脈打つのを感じる。

「やったぁ…って、ヤバい、急がなきゃ!」
心と口が直通になっている事を隠し切れないまま、私は身だしなみを整え、走った。