すごく可愛い子でも''遊び''で終わらせられるとか。
「あーあ、1回くらい遊ばれてみたいー」
「あ、はは」
上ずった声で笑うことしかできない。
まさかわたしがその黒羽さんの家に今住んでいるなんて……。
うーん、でも私って遊ばれているわけではないような気がする。
なんか、おもしろそうな物を見つけたから気まぐれに、みたいな。
おもちゃ、みたいに思われてるかもしれないから、遊ばれてる以下な気がする……。
でもそれも許されてしまうくらい、黒羽朝光はすごい人なんだから仕方がない。
ううん、遊ばれてるよりはいいかも。
小さい頃、いつか麗華もお父さんもお母さんも関係なく、一途に私のことを思ってくれる人と暮らしたいと思っていたから。