「黒羽朝光について?」


「う、うん……」


次の日。色んなことがありすぎた昨日が終わって私は黒羽さ、……朝光くんについての情報を聞いていた。


「うーん。謎っていうのが1番大きいかな」


「謎って……。あんなに有名なのに?」


「とにかく強すぎる権利を持ってるのは皆知ってるけどねー。ていうか咲良が男子の情報聞いてくるなんて珍しー!黒羽さんに惚れちゃった?」



「なっ、そんなわけないよ……!」


カバンから荷物を取り出しながら否定する。


「まーそーだよね。あの人遊びでなら関わってくれるらしいけど、本命になろうなんて思う子一人もいないし。咲良とはむしろ真逆のタイプ」




ななちゃんの話によると、すごく綺麗な顔立ちをしているから近寄ってくる女子は多いけど、朝光くんは絶対に特定の彼女は作らないらしい。