自分のちょろさに頭を抱えたくなる。
すぐに否定しなかったから帰りたくないということを知られてしまった。
これ以上、迷惑はかけらないのに……。
「……帰りたくないのは、そうです。でも帰れないことはないので帰ります」
ギシ、
ベッドのスプリングが軋む音を立てた。
音の方向を見るとそこには黒羽さんの大きい手。
目の前には黒羽さんの顔があって近づいてきていることが分かった。
「帰れる帰れないじゃなくてお前の希望を俺は聞いてんの。帰りたいの?」
「それは、違います」
「じゃあ、」
黒羽さんが何かをいいかけたその拍子に、
ぐうううう
「……」
「……」
「ははっ、咲良お腹すいてんじゃん」



