子供みたいに頬を膨らませた黒羽さん。
私が安心すると思って握ってくれた、のかな。
総長だとは信じられないくらい優しいし、今の表情は普通の男子高校生となんら変わらない。
私の通う高校である竜南高校で1番大きな族を仕切る総長である彼。
その権力は絶大で、学校、いや街までも牛耳っていると言われている。
ゾッとするほどのカリスマ性は男子からの尊敬を、
美しすぎる顔は女子たちからの羨望を受ける完璧な人。
そんな''黒羽朝光さま''が今、私の手を握ってわざわざ正座で寝ていたことが信じられない。
「えっと、ごめんなさ……、ベッドとかありがとうございました……。迷惑かけましたよね。私、帰りま……」



