「……すみません。勉強不足でした」


「ふふっ、お姉ちゃんは勉強以外にとりえがないんだもんねっ、頑張らないと!」


「56点」と書かれた答案用紙を持ちながら励ましにもならない言葉をかけてきた麗華。

私のテストは87点だったのに、麗華には怒らないのは、私には勉強以外秀でたところがないから。

でも、隣でバカにしてくる麗華にも少しは怒ってもいいんじゃないかって思った。


するとその私の目付きがお父さんは気に入らなかったみたい。


鈍い音が頭の中に響き渡って、よくお父さんには殴られた。


なんで私だけって思った時期もある。

小さい頃は特に我慢するのが無理な年頃だったから泣いてばかりいた。