最強総長は虐げられた姫が可愛くて仕方ないらしい。



気分でもなんでも雨に打たれるのがなくなったのはありがたいし、なにより辛いことがあったあとの人の優しさには心が暖まる。


ありが、たいな。

ぎゅうっと貸してもらった傘を握る。


長時間泣いて止まったはずの涙が押し寄せてくるのがわかって慌てて上を向いたとき、


「こんばんはー。お姉さんこんなとこで1人ー?」

「家出とか?俺たちと遊ぼーよー」


視線を前に向けると金髪にピアスを口や耳にジャラジャラ付けている2人の男の人がいた。


口元には薄気味悪い笑顔をうかべている。


彼らの笑い方や喋り方から嫌な予感がした。


「雨降ってるし寒いでしょ?俺たちと楽しいところ行かない?」