さらっと名前呼びされてどくんと心臓が跳ねる。
うっ、黒羽くん私がクラスメイトだって認識してたんだ……!
ていうか今、私の家まで送ってくれるって言ったよね……?
「あの、気持ちは嬉しいんですけど、大丈夫です……」
「なんで?家族とケンカでもした?」
「あ、えと、そんなところです」
あはは、と笑ってみせるけど、私とは反対にしかめっ面になった黒羽くん。
「なんかさ、咲良ってすげー分かりやすいね。今嘘ついたでしょ」
「……ついてないですよ」
作り物の笑顔を維持。
「……あそ、いいたくないならいーけど」
ふっと彼の瞳から興味の色が消えた。
私の話なんて聞いても気分を悪くさせるだろうし都合がいい。



