最強総長は虐げられた姫が可愛くて仕方ないらしい。




なにが起きたか分からなかったけど、手と足の痛みから解放されたことだけは体が教えてくれた。



「う……」


「っ、ぐは、」



周りを見ると、さっき私を軽々と固定していた男たちがバタバタと倒れている。


っ、これ朝光くんがやったの……!?


長い足をだらん、とぶら下げているから恐らく私の予想はあってる。


真っ暗な夜空を背景に笑う朝光くんは、美しいとは言えない行動をしたのに、私の目にはすごく優美に映って。



「……咲良、無事?……じゃないよな」


「っ、朝光くん……!」



久しぶりに近くで見た朝光くん。
にこ、と笑いかけてくれる優しい笑顔がとても懐かしく思えて。


ぎゅうっと抱きついてしまう。


「……咲良、当たってる当たってる」



「……?なにが?」



……今の自分の格好も忘れて。