なんとなく嫌な予感がした。だけど、そこで凪くんと朝光くんのような鋭い勘が働かなかったのが運の尽き。
「はあ、出てきてください」
「ひ、弘樹くん……?」
そこで、叫べばよかったのかもしれない。
だけどそれは叶わなくて。
「っう、!」
後ろから大きな手に口を塞がれた。
大きな声が出せなくて、息もしづらい。
なにが起こったのかよく分からなくて周りを見渡すと、4人くらいの男の人達。
「あ……」
近づいてくるにつれて、その男たちの顔が鮮明になって気づいた。
この人達、昨日凪くんが注意しろって言ってた''市内でまあまあ強い族の幹部''の4人だ……。
なんでこの人たちがここに……。
「ねえ、咲良。俺と付き合うって言ってよ」



