艶のある漆黒の髪に感情の読めない瞳。
すっと通った鼻筋と薄い唇は1寸の狂いもなくて、イケメンの模範と言われても納得するレベル。
でも彼はどこか冷酷なオーラも持ち合わせている。今だって目の前の人の顔はゾッとするほど美しい。
それもそのはず。詳しいことは知らないけど、この人はうちの高校の代表的な族の総長らしい。
そりゃ不良って喧嘩とかが多いイメージだし冷酷さがないと総長なんてできないと思う。
「む、無視なんかしてないです……。私、は大丈夫、です」
同級生でなんならクラスメイトだけど目の前の圧倒的なオーラに敬語を使うざるを得ない。
「へぇ、顔も青白いしこんな天気の中一人でいるし。大丈夫には見えないけど」
そこまで言われて彼が私の頭上に傘を指してくれていたことに気がついた。



