最強総長は虐げられた姫が可愛くて仕方ないらしい。




……今日俺、女運ついてなさすぎだろ。


早く咲良に会いたい。


「どーも」


軽く返事をして通り過ぎようとしたとき、


ちゅ、


かよわいリップ音が響いて、目の前にも''レイカ''の顔のドアップが見えた。


ゆっくりと離れていくそいつ。
向こうからしてきた癖に、そいつはなぜか蕩けた顔をしてるし。


咲良とのキスはあんなに求めてしまうのに、こいつのものはただただ''唇と唇がくっついた''っていうだけの行為。


……いや、こいつのものというよりは''咲良以外の''だな。



「ねえ、黒羽さま。お姉ちゃんなんかやめた方がいいですよ。ずっとあなたの悪口を言ってるの、私聞きました……」



わざとらしく涙ぐむレイカ。
……こーやって、咲良は周りのヤツらに誤解されてったんだな。


こいつの話を聞いて信じたやつら、全員目が腐ってると思う。