別に避ける素振りも見せてなかったし……。
「やっぱり朝光くんも麗華の方がよかった、のかな」
「……咲良、」
言い始めたら、再び喉に熱いものが込み上げてくる。
ああ、わたし朝光くんのこと相当好きだったんだなぁ。
……まあ気づいた瞬間に大失恋したわけだけど。
「……麗華の言う通りだったんだよ。私なんかが誰かに愛されるわけな……」
ネガティブな言葉を吐いていたとき、ペチ、と軽く頬にはしる痛み。
目の前を見ると、ななちゃんが目に涙をいっぱいためてこちらを見ていた。
叩かれた、っていうより手で包み込まれたような状態。
頬からじんわりとななちゃんの体温が伝わってくる。
突然、頬に感じた温もりと、涙を浮かべているななちゃんを見て、私はあたふたしてしまう。
「な、ななちゃん……?」



