「弘樹、くん……?」
「……うん。大丈夫?咲良」
そこにいたのは、弘樹くんだった。
いつも嫌なことにあったとき、助けてくれたのは朝光くんだったから朝光くんだと思ってしまっていただけ。
なんで、弘樹くんなの。なんて思ってしまった自分を自分で怒る。
いくら元彼でも、助けてくれたことに変わりはないもん……。
「あいつらが、咲良をここに連れ込んでくのが見えて……」
「……ありがとう」
お礼だけ言って、倉庫を出る。
うしろをついてくる弘樹くんは、未だ止まらない涙に気づかないふりをしてくれた。
無言で廊下を歩いていくうちに、なんとなく気まずくなって右の方にたくさんある窓を見る。
そこは駐車場と近かったみたいで、たくさんの車を見ることができた。
そこに1台、見覚えがあるなと思った車を見つけたのもつかぬ間、
そこの近くで、歩いている朝光くんを見つける。



