最強総長は虐げられた姫が可愛くて仕方ないらしい。



は、ハウヴァーツ・クロック……?
クロック、だからななちゃんの言ってた純金の時計のこと、かな?


私はなんのことか、予想しかつかなかったけど、ほかの人たちははっきりと分かったみたい。


特に、女子の目の色が変わった気がした。



「げ、咲良。ちょっと俺、逃げ……」


「相川くん!私と踊ってくれませんかっ!」

「ちょっと!私が凪くんと踊るの!」



押し寄せてきた女の子たちにドンッて押されてよろめいてしまう。


コップに入ったジュースが零れないようにバランスをとっている間に、あっという間に女の子たちに周りを囲まれてしまった凪くん。



私が見ることができるのは、たくさんの女の子たちのカラフルなドレスだけ。


も、盲点だった。そりゃあモテモテの凪くんは女の子たちからダンスのお誘いを受けるよね。

今日は朝光くんもいないからか、2年生の女子の人気が凪くんに集中しているんだろう。


見ているうちにもどんどん女の子はやってきて、ここにいたら怪我をしそうになったので、そっと離れた。